11月23日にVarsity Hallで開催。
今回のテーマは" Prelude To The 21st Century "
その演奏曲目の全てがBig Wingの「21世紀への序曲」です。
2002年に結成30周年を迎えるBig Wingが21世紀にも皆様に感動を与える事ができる Orchestraであるために何をすべきか・・やはり「音楽の原点」を見直す事だ,という結論です。
映画カサブランカの1シーンのサウンドトラックをオープニングメッセージとして そのテーマ曲"As Time Goes By"の斬新なBig
Band Arrangeから演奏スタート。
1st Stageは全て映画やミュージカルに使われてStandardとなった名曲に原点を置きました。
その原曲の持ち味,Arrangerの意図,その楽譜から演奏者としてどう表現するか・・
これらの要素がうまく絡み合った時に聴衆に感動を与えられると考えました。
もう一つ,今回のリサイタルの特徴はゲストの女性Jazz Singer, Pamela MacCarthyさん。
Big Wingのリサイタルとしては1988年のBill Berry氏以来,2度目のゲストを招いてのコンサートとなった。
New York出身のPamelaさんのProgramはアンコール曲を含め5曲。Arrangeはすべてご主人のTs奏者上田昭生さん。
On The Sunnyside Of TheStreet,Ain't Misbehavin',What'll I Do,Sunday In New York,そしてRoute 66。
Billie Holidayに通ずるJazz feelingは目を閉じて聴くとHarlemにいる気分になる。
Pamelaとのjointに続く後半は今回唯一のBasieナンバーのサービスで"The More I See You"。
Donald GibsonのTbソロはOriginalのAl Grey風に始まり,後半はDon自身の世界に聴衆を引き込んだ演奏となった。
以降はBig Wingならではのユニークな選曲でDizzy GillespieのWoody'n You,Charles MingusのEcclusiastics,中堅Pianist
Jeff KeezerのcoolなArrangeでSpring Windなど多くのリハーサルを要した難曲を取り上げた。
今回がBig Wing参加後,初のRecitalとなったDrumの高垣諭君はタイトかつ多彩なリズムパターンを持ち, よくスイングするドラマーだが,Big
Wingに参加してから1曲を通して気楽に4ビートを刻み続けられる曲が少ない,とぼやきながら見事にこなしていた。
フィナーレのAvalonからはBig Wingのテーマ曲Groovin' High,アンコールのPamelaさん参加によるRoute66とBrian
Setzer Orch.のJump,Jive an' Wail,そして2ndテーマ曲まで6曲連続してお客さまの手拍子が続き,ステージと客席が一体化した。
予想をこえる来場者数で立ち見のお客さまが多数。感謝!感激!のRecitalが幕を閉じた。
Jump, Jive an' Wailは2000年のBig Wingのコンサートで毎回Last Numberとして演奏する曲に位置付けられた。
最後にお客さまを吃驚させる演出から始まったが,ハードなArrangeに加えてステージ上の振付けがやってみると見ている以上におじさん中心のバンドにはきついもの。いつも終わる吐息が切れているし楽器を譜面台やマイクにぶつけたこともある。最初にやったらあとがない,というのが曲順の決定的要因でした。
|