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2000年1月号JazzLifeより全文掲載


発行年月日  2000年1月1日
媒体(紙誌)    JazzLife誌
紙面       205ページ
文 三浦 次郎

ライヴ演ったもん勝ち!-----<海外進出編・第2弾>

アマチュア・ビッグバンド,今度の舞台はオーストラリアだっ!
マンリー・インターナショナル・ジャズ・フェスティヴァル出演報告

Jazz Life2000年1月号 私たちビッグ・ウィング・ジャズ・オーケストラ(BIG WING JAZZ ORCHESTRA/以下BW)は,10月2日から3日間オーストラリアのマンリー市で開催されました“マンリー・インターナショナル・ジャズ・フェスティヴァル”に参加し,演奏してまいりました。
マンリーといってもご存知ないかもしれませんが,シドニーからJETCATという高速艇で15分のところにある小ぢんまりとしたリゾート・タウンです。たくさんの人たちが日光浴を楽しむ美しいビーチがあり,“コルソ”と呼ばれる両側にいろいろな店が立ち並ぶ舗道が街の中心を通っています。ビーチ沿いの道に並ぶカフェは、早くから人でにぎわっていて,リゾート気分いっぱいです。ジャズ・フェスは,そんな街の7つの会場をメインに行なわれました。5ヶ所ある屋外の会場はすべて無料,屋内の有料会場でも1,500円から2,000円ちょっとというリーズナブルな料金です。
 1日夜のジェームス・モリソン・ビッグバンドのディナー・ショーに出演していた,“アイディア・オブ・ノース”という4人のアカペラ・グループの前座とは思えないハイレヴェルで楽しいコーラス,そして,ジェームズ・モリソンのホットでクールなトランペットとエンターテインメントとして練り上げられたショーで,前夜祭は盛り上がりました。
 2日昼頃からそれぞれの会場で,コンサートが始まりました。出演者に日本でも名の通ったような有名人はいませんが,オーストラリア国内のプロ&アマを中心に,おとなりのニュージーランドやアメリカ,遠くはヨーロッパからも参加しています。オーストラリアではジャズはそれほど盛んではないと聞いていましたが,出演者の演奏や聴衆の反応を見ていると,そんなことは少しも感じさせないような楽しみ方です。今年は例年にないようなあいにくの天候でしたが,傘をさしながらも多くの人たちがコンサートをエンジョイしていました。
 BWは,8年ぶり3回目の参加で,マンリーの姉妹都市委員会の皆さんからも感謝状をいただくなど,熱烈に歓迎していただきました。2日と3日の2回、オーシャンフロント・ステージで演奏し,3日は,オールド・マンリー・ボートシェド・レストランでライブを行いました。屋外ステージでの演奏ではたくさんの聴衆を相手に演奏を聴いてもらえる快感を味わい,ボートシェドでの閉じた空間でのライブは詰めかけた観客といっしょにグルーヴするという演奏者冥利に尽きる3日間でした。海外で演奏するたびに“音楽は共通言語”であることを感じ,来て良かったと思い,また来ようと思うのです。
 3日間のオーストラリアでもっとも大きなジャズ・フェスは,アメリカのラテン・バンド“YOBOSO”の白熱したステージで今年のスケジュールを終了しました。来年は,ちょうどシドニー・オリンピックとかさなるので,ホテルはすでに満杯だそうですが,期間を延長して行うそうなので,オリンピックにお出かけの方,ぜひ,マンリーまで足を延ばしてジャズを楽しんでいってください。

<三浦 次郎/ビッグ・ウィング・ジャズ・オーケストラ>

---12月号のジャ無帯で紹介した,ザ・サニー・サイド・ジャズ・オーケストラのアメリカ進出に続いて,今月はオーストラリアでのライヴ・レポートです。アマチュアとはいえ,みなさんビッグな展開で,これから先も楽しみです。それに,活動維持がなかなか大変だというビッグバンドというのにも期待が持てます。なお今回は,三浦さん以外のビッグ・ウィング・ジャズ・オーケストラのメンバーの方からも多数レポートや写真,資料などを送っていただきましたが,スペースの関係で割愛しました(メンバーの熱意を,すごく感じました)。

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